おいらく取材ノート専門家に聞くNo2「ケアマネージャー2-4」の続きです
ケアマネの人材不足と問題点についてお聞かせください
ケアマネの高齢化が進んでいると言われています 近年はなかなか若い方がやりたがらないそうです 理由は仕事がハードである上に、負担が大きいと思われているからです
ケアマネの資格を維持するには5年に1度の更新が必須となっています 同時にどんなに忙しくとも更新のために5日間の研修を受ける必要があります
研修を受ける前に準備をすることも多いですし、資料を集めたり研修後もレポートを提出したりとにかく研修にかかる多大な時間が多すぎます
研修の中でもグループワークがあるのですが、現場を抱えているケアマネにとって5日間拘束されることはとてもストレスになっているのです
ケアマネの資格を更新するために、5日間の研修を受けなければならない 長時間の時間拘束は35名の利用者を抱えているケアマネにとって、この制度は負担が大きすぎると感じているケアマネは多いです
これは厳しいですね
もし1日でも研修を休んだらどうなるのですか?
資格の更新は無効になります また初めから研修を受けなければなりません
どんなに忙しくても研修は義務ですので沢山の利用者を抱えているケアマネにとって負担はかなり大きいと思われます
ケアマネは様々な場所に存在していると聞きますが、同じケアマネでも違いはあるのでしょうか?
様々な環境下でケアマネは存在しています
- 病院のケアマネ
- 施設のケアマネ
- 地域包括のケアマネ
- 社会福祉協議会のケアマネ
- 居宅支援事業所(民間)のケアマネ
しかしそれぞれの職場でケアマネの仕事に統一性がないために、民間のケアマネに少しづつしわ寄せが来ていると感じています つまり同じケアマネであっても、仕事の内容と量は段違いに差があったりするのです
与えられた仕事に統一性がないがために、平等に仕事が回っていない 与えられた仕事、決められた日頃の仕事が平等に統一されていれば問題ないですが、特に民間のケアマネは仕事の範囲が広過ぎてハードワークになりがちです
他社のケアマネに聞くと「うちではそこまでやっていない」とか「うちでは断っている」と言いますが、民間では受け入れていることが良くあるのが現状です いつも自分でここまでだと思いながら、利用者のために断らないで対応しています
しかし他社のケアマネから「そこまでやっていない」「こちらは初めから断っている」と聞くと、同じケアマネでも仕事の量に大きな温度差があると実感するのです
病院や包括のケアマネだったら「断る」内容でも、民間のケアマネだったら断らずにやっている「うちではそこまでやっていない」と言えば良いのですが、うちはやってあげたりしています
同じケアマネでも大きな違いがあるのですね
自分と同じ仕事の量で「施設」「病院」「包括」「社協」などのケアマネが同じようにやっているかというと「やっていない」と感じることもあります 断っていると思われる案件でも、民間のケアマネは受けていたりするからです
うーんこれはとても温度差がありますね
主任ケアマネとしてどこまで関与して良いのか?毎回迷いながらも「お願い何とかして」と言われたら「何とかしてあげたい」と思ってしまいます
「どうしてここまでしなければならないのか?」と相談内容に疑問に思うことも多い中で、利用者から頼まれたら断れない「本当どこまでやってあげるべきか」自分と葛藤する毎日です
地域によっては「一人ケアマネ」も多く存在しています そうなるとすごく孤独になりがちです 利用者は数十人いて相談されるばかりで、自分が相談する人がいないパターンです・・・これはきついですね
人材不足が深刻であると聞きますが、地域によっては過疎地域を一人で担当している方もいらっしゃるかもしれない ケアマネの精神的な負担は想像以上に大きいと言えますね
なかなかやる人がいないとか・・・最近は若い人がやりたがらないとか・・・志の高い人がケアマネになりたいと思わなくなったら、後が続かないです
高齢者は増え続けているのに、人材不足は深刻化している これは大問題だと言えます
逆に施設のケアマネは人気なのでしょうか?
例えばですが、施設のケアマネの中でも特養のケアマネは100人くらい受け持つことがよくあります
それを聞くと「すごい」と思われるでしょうが、みんな同じ建物内に利用者はいらっしゃいますから、「トントン」と部屋をノックしていくだけで対応できます ご本人に聞きやすいですし処理しやすいと思われます
絶対とは言い切れませんが、ケアマネの業界では退職率は低いと思われます 但し、利用者のご家族からは、民間のケアマネの方が相談しやすいと言われる事も多いです
やはり民間は現場密着ですし在宅担当が基本ですから「利用者の考え」「ご家族の意見」「事業所の意見」を聞くことで大変な反面、施設のケアマネとの差は確かに大きいと言えるでしょう
老健や特養のケアマネは基本、施設内の利用者のみを担当しますが、例えば住宅型だったり、サービス付高齢者向け住宅などの施設によっては、施設内の利用者と居宅利用者の両方を担当されるケアマネもいらっしゃいます
そうなると仕事の内容も多岐に渡りますから、当然ハードになりがちです 施設内の利用者しか担当されたことがない「施設ケアマネ」の場合、居宅利用者を受け持った途端に辞めたいという方が結構多いのも納得です
これからケアマネを目指したい方へアドバイスをお願いします
まず、福祉系の資格者がケアマネを目指したい場合ですが、医療面の知識不足を補うことを勧めます
それから35人から39名の利用者を受け持つのですから、肉体的にも精神的にも丈夫であることが望ましいです
自分自身がわかっていないことも多いですし、どこまでやってあげたら良いのか?自分がやってあげ過ぎなのか?毎日葛藤しながら現場にいます
利用者に限らずご家族でも言えることですが、際限なく要求されてくる方が多くなってきています 利用者やご家族様に対して、大らかに対応できる能力が求められます
ケアマネとしてキャリアを積んでこられた方でも、未だに楽に仕事ができないと言われますから、どこかで自分なりのメリハリをつけて「できること」「できないこと」「ここまでしかケアマネとしてはできません」とはっきり言える方でないと、自分自身が疲れ果ててしまいます
それからこれは民間のケアマネに多いのですが、地域包括支援センターや病院などにもたまに顔を出して、ケアマネを探している方を紹介して頂くために「現在これくらいの人数なので、あと何人空きがあります」のような営業力やコミュニケーション能力も必要であると言えるでしょう
おいらく取材ノート専門家に聞くNo2「ケアマネージャー2-6」最終章へ続く
老後を前向きに生きるためのヒントは、皆さんのこれまで生きてきたそれぞれの人生経験の中にあると思っています 人生経験豊富な年代の方から若い世代まで、それぞれの考え方や経験を聞くことはとても貴重であり、これからどう生きるべきかを学ぶ参考書になり得ると思っています
「体験者にきく」は、年齢問わずご自身の経験や将来の「おいらく-老いを楽しむ(後悔のない生前整理)」について語って頂いた内容をご紹介しています 又「専門家にきく」では、様々な現場で活躍されているプロの方にfandeenaが取材した内容をご紹介しています
同じ悩みを抱えている方、世代によって様々な考えや意見もあるでしょう 読者の皆様にとってこれからの人生についての参考になれば幸いです 読者の皆様、そして専門家の皆様、取材に快く協力して頂き感謝します この場をかりて厚くお礼を申し上げます
尚、取材した内容の最終確認 及び「氏名」「社名」「写真」などの公表に関してまして、全てご本人の了解を得た上で掲載しています

