「親と向き合うことは、自分と向き合うこと」おいらく取材ノート 体験者にきく6-1
今回のテーマは「老老介護」「認知症」「片付け」「葬儀」です
- 介護される側の親世代
- 今ご両親の介護に直面されている子供世代
- 家族の介護を見ている孫世代
どの世代の方にも共通して現実的に降りかかってくる問題を取り上げています
(認知症になったら・・・)(夫婦だけでいつまで暮らせるのか・・・)
(実家の片付け)(親の言う通り葬儀のプランを決めてはみたが・・・)などなど
親の老後と向き合うことで自分を見つめ直すことができたと言う「ゆうと様」にお話を伺いました
お話は複数回に分けて掲載します
※「ショートスティ」を「ショート」と略して掲載しています
まず家族構成、ご両親との距離、住居、健康状態などお聞かせください
お母様はお父様より10歳年下で早くに認知症を発症されたそうですね
母は70歳前半で認知症を発症しました
その頃、両親が実家を手放し、私の近くへ引っ越してきた時期と重なっています
おそらく環境の変化や実家で親しかった友人の死を知った辺りから、母は元気がなくなっていったように思います
当時認知症と診断はされても、排尿排便 風呂に入るなど、日常生活はほとんど支障ありませんでした
しばらく自宅から通うデイサービスなどを利用しながら、自宅での生活が可能でした
その頃の父は80代前半
まだ元気でしたので、高齢でも母を支えながら夫婦二人で暮らすことができていたと思います
ところがある日、母が外出したまま自宅に帰りませんでした
すぐに警察に連絡
すると、宅配業社やタクシー会社に警察から連絡が行くようになっていて、夕方になって宅配業社の方が国道沿いで座り込んでいる母を見つけて下さったのです
その時の母は、歩き疲れて足が痛くなり道端に座りこんでいたそうです
警察と宅配業者 タクシー会社との連携が取れているとは知りませんでした
(事故に遭ったら・・・と思うと見つかってほんと良かったです)
「もう高齢である両親の二人暮らしは困難である」と感じました
母ができないこと・・「料理」「買い物」
母ができること・・「父との会話」「トイレに一人で行く」「風呂に自分で入れる」
痴呆症を発症していても、この基本生活が母はできていたことで、夫婦二人の生活が成り立っていましたが「この先父だけで認知症の母を診ることに限界がきている」と思いました
その頃父も病気になってしまい、胆嚢石を取るための手術と入院が必要になりました
そうなると認知症の母の世話をどうすべきか?
そこですぐに特養施設への入所を考えましたが、当時特養は300人待ちでした
300人待ちですか・・・やっぱりどこもそうなんですね
仕方なくしばらくは「デイサービス」や「ショートステイ」を利用したりしながら、他の施設を探すしかありませんでした
しばらくして父親が2回目の入院をしました
その時に、特養の順番が回ってきたので母の入所を決めました
当時母は要介護2(当時はまだ介護保険の改正前寸前で、要介護2でも特養にギリギリ入所が可能)
その当時運よく県立の特養に入所することができたのでまずは一安心でした
しかし今度はお父様の認知機能が低下してきたそうですね
母が特養に入り、父は退院
しばらく父は一人暮らしを続けていましたが、少しずつ認知症の症状が目立ち始めていました
お父様にとってお母様の存在は大きかったはずです
「生活のはり」「生きる力」だったからこそ、認知症のお母様を支えられたのでしょうね
父の様子
- 「物が無くなった」と連絡があっては、息子を自宅に呼ぶ
- 夜中に「施設にいる母を連れてきてくれ」と電話する
- 夜の11時を昼の11時に間違えて夜中に何回も電話をかける
- 窓から何人かの軍人がこちらを睨んでいる といった幻覚をみる
などなど
そんなお父様に対して、奥様と二人で様々な対策をとられたそうですね
父の生活能力ですが「風呂」「トイレ」は自分で可能でした
そこでヘルパーさんには「買い物」「掃除」「洗濯」を中心にお願いをすることにしました
父親に対する対策として私達はできるだけ父が生活面で困らない様に考えました
- 「訪問看護」週1回
- 「ヘルパー」週2~3回
- 「朝食」ヘルパーさんに買い物を依頼(パン食)
- 「昼食」宅配弁当を注文
- 「夕食」夕方ヘルパーさんに来てもらい、おかずを2品作ってもらう
- 「ヘルパー 訪問看護師共に来ない日」私と妻が交代で父の様子を見に行く
とにかく「毎日誰かが顔を出す」「使える介護サービスは全て利用する」を徹底しました
毎日の生活を支える
口では簡単に言えますが、家族だけでは到底やれません(疲れ果てます)
今回は息子であるゆうとさんが、ご両親の近くに住んでいたことが救いでした
「おひとり様」「遠方に両親が住んでいる」場合など、生活が困難になってからでは遅すぎます
万が一に備えて、どんなサービスが利用できるのか?
どこにお願いすべきか?
「うちはまだ大丈夫 元気だから」と思っていませんか?
突然に備えていざという時のために最低限知っておく必要大です
「親と向き合うことは、自分と向き合うこと」おいらく取材ノート6-2へ続く
★おいらく取材ノートについて
老後を前向きに生きるためのヒントは、皆さんのこれまで生きてきたそれぞれの人生経験の中にあると思っています 人生経験豊富な年代の方から若い世代まで、それぞれの考え方や経験を聞くことはとても貴重であり、これからどう生きるべきかを学ぶ参考書になり得ると思っています
「体験者にきく」は、年齢問わずご自身の経験や将来の「おいらく(老いを楽しむ)」について語って頂いた内容をご紹介「専門家にきく」では、様々な現場で活躍されているプロの方にfandeenaが取材した内容をご紹介しています
同じ悩みを抱えている方、世代によって様々な考えや意見もあるでしょう 読者の皆様にとってこれからの人生についての参考になれば幸いです 読者の皆様、そして専門家の皆様、取材に快く協力して頂き感謝します この場をかりて厚くお礼を申し上げます
尚、取材した内容の最終確認 及び「氏名」「社名」「写真」などの公表に関してまして、全てご本人の了解を得た上で掲載しています

