「父と過ごした最後の3年」おいらく取材ノート 体験者にきく4-5(最終章)
「父と過ごした最後の3年」おいらく取材ノート 体験者にきく4-4の続きです
「父と過ごした最後の3年」50代 女性 田川エリ様
今回のテーマは「終末医療」「余命宣告」「緩和ケア」「最期」「葬儀」についてです
お父様が余命宣告を受けてから、84歳で亡くなるまでの間 家族で過ごした日々や思い出 そして「終末医療」から「葬儀」まで、普段なかなか聞けない体験談を「田川エリ様」に伺うことができました お話が多岐にわたるため複数回に分けて掲載しましたが今回で最終話になります
葬儀も終わって時間の経過とともに、精神状態も落ち着かれたことと思います 今の心境をお聞かせください
食べられなくなって2週間 飲めなくなって1週間 父は一生懸命生きてくれました
亡くなった日は一晩自宅で父を寝かせることができました 最後に家族全員で「さよなら」を言えたのです
家族に対して「みんなで仲良くやってくれ」と最後まで言っていた父 残された母に対しても後悔のない様に生きてほしいと思いました
最後に訪問医療でお世話になった医師や看護師の方々に対してお礼を言いたいです 亡くなるまでの間沢山の方々に支えてもらいながら、父は穏やかに自宅で過ごすことができました
- あの時、看護ケア病棟を父が選ばなかったこと
- 訪問医療をお願いして自宅で緩和ケアができたこと
- そして自宅で最期を迎えられたこと 後悔はないです
これまで支えて下さった医師や看護師の皆様に心から感謝します 本当に有難うございました
最後の質問です あなたにとって「おいらく-老いを楽しむ(後悔のない生前整理)」とは・・・
父の最後を看取り自らも人生を折り返した今、父のように周囲が困ることなく人生を終わらせたいと思うようになりました
物の断捨離も大切ですが、自身については人との付き合い方や趣味(と、いう程たくさんないのですが・・・)の断捨離も必要になるときがくるなぁとも思っています。
もしかしたら100年生きてしまうかもしれないと思うと、お金のこともしっかりと考えていかなければいけないですしね。
正直今はまだアンテナを張って情報収集中です
たまに「おいらく」の記事を読みながらふと「自分だったら」と考えさせられたり、様々な記事を読みながら参考にさせてもらっています
「この先どんな人生になるのか・・・」ぼんやりとしか見えていませんが、心身共に明るく生きていきたいと思っています
見えないことを恐れる必要はないと思いますが、思いもよらぬ出来事やストレスを上手に受け入れてジタバタしない自分でありたいと思っています(笑)
元気に暮らしている母がいなくなったら、新たな《 おいらく 》が又、歩み寄ってくるのでしょうね
fandeenaから一言(取材を終えて)
今回は「終末医療」「余命宣告」「緩和ケア」「最期」「葬儀」をテーマに、田川エリ様から貴重なお話を伺うことができました
エリさんのお父様の話を聞きながら、「最期をどこで迎えるべきか・・・」本人の気持ち、家族の想いを交えながら考えさせられる場面が数多くありました
延命治療に対して姉妹で意見が分かれたことはとても考え深く「私だったら何て答えるだろう」と考え込んでしまいました
お父様本人が家族と一緒に緩和ケア病棟の説明を聞くシーンでは、優しく説明されているようでとても残酷に感じてしまい聞いている私も悲しかったです
患者に対して「自由に生活して良い お酒もどうぞ」と言われても・・・・これはきっとお父様本人が一番聞いていて辛かったことでしょう
私の母は現在90歳 万が一の時はどうしたら良いのか?母に問うことが時々あります
「延命治療はしない」「できれば最期は病院ではなく自宅で迎えたい」と言っています しかしそう聞いてはいても、現実は本当にそうしてあげられるのか?と考えてしまいます
訪問医療という選択肢を考えている方は、おいらく読者の中にもいらっしゃると思います
「自宅で最期を迎えたい」と漠然と思っていても、イマイチ現場の情報が入りづらく実際のところ「さて訪問医療ってどうなんだろう・・・」と思っていました
しかし今回の取材を通して「訪問医療」「訪問看護」に対する漠然とした不安がなくなったように感じます 早速万が一に備えて訪問医療について調べておこうと思いました
また戒名についてですが・・・私の父が亡くなった時、代々付き合いの深かった寺の住職に戒名を付けて頂きました
それまで戒名って何?の世界でしたが「戒名は先祖代々に渡って刻まれる故人の名前であり、お経も戒名の名前で今後は読むことになるのでご本人にとってとても重要なことなのです」
「最近は生前に戒名を作っておきたいと言われる方が増えています」
「おそらく自身が元気なうちに、納得のいく戒名を付けておきたいのでしょう」と住職から聞きました
生前に戒名を付けることができるなんて私はこの時初めて知りました おかげで私の母の戒名を生前に作って頂くことができました これも生前整理の一つなんですね 親が亡くなって初めて知ることが多く、私自身もとても勉強になりました
私は今回の取材を通して「終末医療」や「緩和ケア」「訪問医療」に対する考えが変わったように感じます
それと同時に急にその場で決断せざるを得なかったり「本人に聞いておけば良かった」と後悔したくないと思いました
昔は病院で亡くなる方が多かったようですが、今は「施設」「自宅」も増えてきています「家族だからこそ言えること」「万が一に備えて聞いておかなければならないこと」きっと沢山あるのではないでしょうか
自分の最期はどうしたいのか・・・もし自分が余命宣告をされたら・・・高齢者だけに限らず年齢問わず誰にでも降りかかってくる問題だと思います
万が一に備えて家族間で話し合っておくことがいかに大事か・・・今回の取材で教えられました おいらくの取材に協力して下さった田川家の皆様、そしてエリさんに心よりお礼申し上げます
本当に有難うございました
「父と過ごした最後の3年」おいらく取材ノート 体験者にきく4-1
「父と過ごした最後の3年」おいらく取材ノート 体験者にきく4-2
「父と過ごした最後の3年」おいらく取材ノート 体験者にきく4-3
「父と過ごした最後の3年」おいらく取材ノート 体験者にきく4-4
「父と過ごした最後の3年」おいらく取材ノート 体験者にきく4-5(最終章)
老後を前向きに生きるためのヒントは、皆さんの生きてきたそれぞれの人生経験の中にあると思っています 人生経験豊富な年代の方ばかりではなく、若い世代の方でも同様です それは若い方なりの人生設計やプランが存在するからです
この取材ノートは、年齢問わず将来の自身の「おいらく(老いを楽しむ)」について語って頂いた内容をこのコーナでご紹介していきます 世代によって様々な考えや意見、そしてそれぞれの人生設計について聞くことができたら幸いです 読者の皆様、取材に協力して頂き有り難うございました
尚、取材した内容は、本人の了解を得た上で掲載しています

