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「父と過ごした最後の3年」おいらく取材ノート体験者にきく4-4

「父と過ごした最後の3年」おいらく取材ノート 体験者にきく4-3の続きです

50歳 女性 田川エリさん
今回のテーマは「余命宣告」「緩和ケア」「終末医療」「最期」「葬儀」についてです

お父様が余命宣告3年と言われて、84歳で亡くなるまでの間 家族で過ごした日々や思い出の中から「余命宣告」「緩和ケア」「終末医療」「最期」「葬儀」について「田川エリ様」にお話を伺うことができました
お話は多岐にわたるため、複数回に分けて掲載します


fandeena

亡くなったお父様のご遺体に家族全員寄り添うことができたそうですね

死亡診断書を書いてもらった訪問医療の医師が帰った後、訪問看護の看護師はまだ残って下さっていました
亡くなった父はパジャマ姿のままでした

  • 「お父様の体を綺麗に拭きましょうね」
  • 「髪もとかしましょう」
  • 「お父様の好きだった洋服に着替えさせましょうね」
  • 「お父様を布団に寝かせますね」

レンタルベッドを返却しなければならなかったので、看護師はすぐに布団を用意して父を寝かせて下さいました
この時の看護師の対応に心から感謝していますし、自宅で亡くなった父に時間をかけて送り出す準備をしてあげられたことに家族全員満足しています


fandeena

葬儀会社の事前準備はされていたのですか

葬儀に関しては、父の希望は聞いていませんでした
ただ、妹と二人で本当に何となくですが、万が一に備えて近くの葬儀場と寺に事前に話を聞きに行き「万が一の時は宜しくお願いします」と伝えてありました

その翌日に父親は亡くなったのです すごいタイミングでした


fandeena

「生前整理」に関して生前にお父様と様々な話し合いをされたそうですね

余命宣告を受けたことで事前に家族で話し合うことができました
亡くなる3週間前くらいから寝たきりだったにも関わらず、少しずつ会いたい人に会わせることができましたし、もう何年も会っていない「いとこ」や「親戚」にも別れの挨拶ができました

そして何よりも自宅で父を見送ることができたことは本当に良かったと思っています もし父が病院で亡くなっていたら、こんなにゆっくり父に対してしてあげられなかったです

亡くなる瞬間父が自宅にいられたことは、きっと父にとっても幸せだったはずです


fandeena

亡くなったお父様に対して、他にやってあげたかったことはありますか

父はラグビーが大好きでした ワールドカップのラグビーの試合を見に連れて行きたかったです


fandeena

お父様の遺影写真ですが、生前にお父様自身で用意されていたのですか

遺影の写真はありませんでした 家族で過去の写真から選びました

今思えば医師から延命治療を問われた時、死を連想させることを父に話したくはなかったので、余計に本人に聞けなかったのだと思います 余命3年と言われた日から、冗談でも遺影の写真をとっておこうとはとても言えませんでした

もし遺影の写真を準備するとしたら、ご本人が生前の元気な時期に撮っておく事をお勧めします


fandeena

残されたお母様から自身の老後についてお話になることはありますか

「葬儀は家族葬」「延命治療はしない」と聞いています 葬儀代と入院費用くらいは十分出せるから・・・・っていつも私と妹に言っています

まだ冗談が言えるくらい元気なのが救いです


fandeena

亡くなってしばらくしてから、お父様の遺書のようなメモが見つかったそうですね

亡くなって1年後に父が書いたと思われるメモが見つかりました 父からそんなメモのことは聞かされていなかったので、家族の誰も気付いてあげることはできませんでした

メモを見ると、葬儀場はここでとか書いてありましたが、気づいたのは亡くなって1年後でしたから、父が希望する葬儀場で葬儀をあげることはできませんでした

しかし結果的に家族で決めた葬儀場に頼んで良かったと思っています


fandeena

戒名はつけられたのですか

付けて頂きました ただ葬儀の時に頼んだお寺は、家族にとってお付き合いのないお寺でした 元々田川家はお寺のお付き合いがなかったので、葬儀の時もお付き合いのないお寺を選ぶしかありませんでした

戒名をつける際に、父のことを全く知らないご住職に戒名を付けていただいたことになります

ご住職から「お父様はどんな人でしたか?」と聞かれて「こんな人でした」と答えた情報を元に、おそらく戒名をつけられたのだと思われます

しかし、戒名に関しては、できれば本人のことを知っているご住職にお願いした方が望ましいと思いました
何故なら父に付けられた戒名の漢字の中に、「どうしてこの漢字が使われたのか?」分からない字があったからです


fandeena

そうでしたか・・やはりお付き合いのあるお寺に付けてもらった方が望ましいのでしょうね

もしお付き合いがない場合は、せめて「故人がどんな人柄だったのか」「性格」「好きだったこと」など、家族の意向をきちんと伝えた上で付けて頂くことが大事なのですね

「父と過ごした最後の3年」おいらく取材ノート 体験者にきく4-5(最終章)へ続く


★おいらく取材ノート「体験者にきく」について

老後を前向きに生きるためのヒントは、皆さんの生きてきたそれぞれの人生経験の中にあると思っています 人生経験豊富な年代の方ばかりではなく、若い世代の方でも同様です それは若い方なりの人生設計やプランが存在するからです

この取材ノートは、年齢問わず将来の自身の「おいらく(老いを楽しむ)」について語って頂いた内容をこのコーナでご紹介していきます 世代によって様々な考えや意見、そしてそれぞれの人生設計について聞くことができたら幸いです 読者の皆様、取材に協力して頂き有り難うございました

尚、取材した内容は、本人の了解を得た上で掲載しています