おいらく取材ノート 体験者に聞く1-2
67歳 男性 元企業役員 ATさん
自身の将来の生活プランについて
離婚直後は人生設計が大きく変わってしまい、途方にくれる毎日でした しかし現在は「最後まで一人で生き抜くための準備」とでも言いましょうか、何とか一人で生きて行かなければならないと思えるようになりました
- 「プライドを捨てて行動する」
- 「おひとり様の生前整理を実行するためのプラン作り」
この二つに大きく絞って、この先「人に迷惑をかけたくない」ですから、これから先男一人でどう生き抜くかを考えています
(例えば)
「料理」これまで外食ばかりでしたが、流石にこの年になると辛い 一人で外食も疲れてきました 自分で作って食べていけるように「1日に一品は作る」を目標にしています
「海洋散骨」生前に契約をしました 僕が死んだ時、別れた妻や子供たちに迷惑をかけたくないからです
老後を楽しむためのアドバイスがあればお聞かせください
アドバイスできる立場ではないけれど、後悔しても後戻りできない事に早く気づく必要があります 特に家族の絆や両親に関しては、取り返しがつかない(お金が沢山あってもです) それから僕が思う「老後を楽しむために必要なこと」それは「共有できる仲間の存在が貴重である」ということです 現役時代に仕事以外で友人や仲間を作っておくと、老後も数段楽しめると思います
そして当たり前の事ですが「家族に感謝」の気持ちを忘れないこと あとは、健康であることですね 健康でないと出かけることができないですから
貴方にとって「おいらく(老いを楽しむ)」は見つかりましたか?
60代のまだ動けるうちに、(プライドを捨てて)自分を磨く事がとても大事だとやっと思えるようになりました その為に勉強したり、出かけて行ったり、そこに共通の話しができる話し相手が見つかればラッキーだと思って行動しました
- 最低限でも料理ができるようになること
- 資格試験に挑戦する=庭師の資格を取ることに集中しています
もし合格したら、シルバー人材にダメもとで登録しようと思っています(笑)資格を取ったところで、それが何になるかわかりませんが、興味のある分野を勉強することで、少しばかり行動範囲が広くなったりしています
貴方にとっての「おいらく」とは?
庭師の勉強をするようになって「植物」に対する感情が湧くようになりました 小さな植物やこれまで目にも止まらなかった雑草に、一生懸命に生きようとしている生命力を感じたり、「自分も頑張って生きなければ」と教えられたりしています ゴルフに明け暮れていた自分がまさかですよ(びっくりです)
私の「おいらく」は忘れていた純粋な感情を取り戻すために、「できるだけ美しいものを見る、聴く」です どうせ老いるなら充実した時間を過ごしながら老いたいです
かつて家族だった子供や妻に、いつの日か会うことができたとしたら、情けない姿を見せたくないですからね せめて前を向いて生きていたい そのプライドだけは無くさずに生きていきたいと思っています
「失って気づく」「取り返しのつかない」「貴重な時間」「プライドを捨てられない」などの言葉を、頻繁に言われていたのが印象的でした どれも自分のまいた種なのでしょうが、時期が過ぎれば全てが枯れてしまいます
人はなぜ「枯れてしまう前に気付かないのか?」です 誰かが自分の代わりに勝手に水をやって育ててくれるのでしょうか? きっとこの場所だけは自分しか手を加えられない領域があったはず その場所だけは何があっても大事すべきだったのだと伝わってきました
ATさん快く取材に応じて下さり有り難うございました 庭師の資格試験合格されることを祈っています
老後を前向きに生きるためのヒントは、皆さんの生きてきたそれぞれの人生経験の中にあると思っています 人生経験豊富な年代の方ばかりではなく、若い世代の方でも同様です それは若い方なりの人生設計やプランが存在するからです
この取材ノートは、年齢問わず将来の自身の「おいらく(老いを楽しむ)」について語って頂いた内容をこのコーナでご紹介していきます 世代によって様々な考えや意見、そしてそれぞれの人生設計について聞くことができたら幸いです 読者の皆様、取材に協力して頂き有り難うございました
尚、取材した内容は、本人の了解を得た上で掲載しています

